私が、八代経済開発同友会(以下「同友会」という)の新年度代表幹事を受任するにあたり、あらためて同友会会則に規程する「目的と事業」を確認しました。
第3条(目的)
本会は、自立と相互扶助の精神のもと、豊かな八代地域を実現するために必要な地域経済の振興を図ることを目的とする。
第4条(事業)
本会は、その目的のため、次の事業を行う。
(1) 地域経済基盤の確立と振興に資する事業。
(2) 会員相互の研修並びに親睦に関する事業。
(3) その他本会の目的を達成するために必要な事業。
そして、これらの事業を立案し、遂行していくとき、私たちが常に振り返り、指針とするため50周年を機に「理念」を策定しました。
では、目的に謳われる「豊かな八代地域」にはどのようなコンテンツがあるのでしょう?
広大な平野部で収穫される豊富な農産物、恵まれた海産物、海・山・川に近接した自然環境、温暖な気候、湯の町日奈久。これらを結ぶ利便性の高い交通アクセス(新幹線を含むJR・おれんじ鉄道・高速道路、高速を利用しての熊本空港までの往復路、さらに航路まで)
そして、何よりも私たち「奉仕の志を持った同友会会員」を含めた「人」ではないでしょうか。
八代地域では今、大きなプロジェクトとして二つの種が芽吹き、成長を促進させていると感じます。
その一つは、私たち同友会が牽引役となり、官民一体となって取り組んでいる「妙見祭のユネスコ無形文化遺産登録推進活動」であり、一つは「クルーズ船の入港や国際定期コンテナ航路の開設に伴う八代港の振興」です。
これらこそ熱い思いを持った人が人を繋ぎ、情報を繋ぎ、可能性を押し広げ、これまでにない新しい展開を生み出そうとしているのだと考えます。
でも、八代にはまだまだたくさんの引き出し(可能性)があります。そして、その引き出しを活かそうと、数多くの団体、組織が存在し、イベントを行い、告知媒体(パンフレット等、FMラジオやケーブルテレビを含む)を利用しています。さまざまな情報ソースが「点」となり散在しているのです。 これら情報ソースの元には「人」がいます。
今年度はこの散在した「人」「点」を活かしていくために、同友会が結束バンド〔プロデューサー〕となり、「点」を「線」として情報を繋ぎ、「線」を「面」として、さらに「立体的に立ち上げる」お手伝いをすることに取り組んでいきたいと考えます。
ところで神園直前代表幹事のもとに取り組み学んだ「理念」。これが51年目からの起点となりました。これこそ点のままにしてはなりません。この「理念」を種として育て「進化と変化=イノベーション」を線・面として継続していくことも本年度の大切な使命です。
去年春、突如発表され、昨今報道で盛んに取り上げられている「人口減少問題」。ここから派生する変化(労働力不足や市場の減少など)は、緩やかに歩みを止めず進行していきます。私たちがこの問題に向き合い、対峙していく術は、「進化と変化=イノベーション」を継続していく他ないと考えます。「言うは易し、行いは難し」ですが、会員の皆さまが当会の活動に積極的に関わり続けていくことが一助になるものと信じます。
これから1年間、同友会51年の伝統と実績に恥じぬよう全身全霊で務める覚悟でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 |